佐土原城主に関する文書・記録を紹介

ここでは歴代の佐土原城主のうちからピックアップした城主についての文献や記録、管理人なりの分析をご紹介します。


家久君上京日記いえひさぎみじょうきょうにっき (島津家久)

天正三年 島津家久(中務)、薩摩から伊勢へ旅をする

家久君いえひさぎみ上京日記とは、島津家久(島津義久・義弘・歳久の弟)が天正三年に伊勢神宮へ参詣さんけいするために、
薩摩から伊勢、伊勢から薩摩へ旅をした際の記録です。
この日記には、桜の美しさに感動する家久君、1日に3回以上の飲み会を平気でこなす酒豪な家久君(笑)、東大寺のミカンの木の実をこっそり採って食べたくなるのを必死でこらえるお茶目な家久君など、島津家久その人の息づかいが伝わってくるような内容が書かれています。
また、上方では、馬上の織田信長を目撃した時の様子や、明智光秀と親しく親交を結んだ時の様子などが記述されており、なかなか内容が濃い日記です。
おそらくこの旅は、伊勢神宮や道中の自社仏閣に参るという目的のほかに、諸国の地理や城郭、社会情勢を見て「情報を収集する」という目的もあったと考えられます。
私はこの文献を読んで、当時の旅人や物資の往来が(イメージに反して)非常に自由だったことが分かりました。
まぁ、関所の番人のしつこい詰問きつもんにブチギレて、関所を強行突破してしまう、暴れん坊な家久君みたいな旅人もいたりしますが(笑)・・・



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